レポート

『汚染のない地球へ』と『化学物質と健康』講演・映画上映会 報告レポート

昨日(2/24)行われた『汚染のない地球へ』と『化学物質と健康』講演・映画上映会は、
欠席者ゼロでみなさん熱心に聴講してくださいました。
ディスカッションもいろいろな立場から様々な意見が出され、とても意義ある会となりました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

前半の「汚染のない地球」では、当会代表の小島から
・持続不可能になっている地球の現状。プラネタリーバウンダリーを超えている、地球の復元力を越してしまっている経済発展の限界。
・フードロスが年間632万トンでる日本。一消費者から一地球市民になることの必要性。安い、便利だけでものを買ってはいけない
・4つの汚染(大気汚染、海洋汚染、水質汚染、土壌汚染)と化学物質について
・BPA、フタール酸など環境ホルモンの怖さ、きわめて低濃度で影響がでること
というような話がありました。

そして、後半のディスカッションでは様々な意見が出されました。

●レジ袋、ストローなどが今注目を浴びているが、食品を包む大量プラパッケージの方をどうするか?ドイツや仏は流通するプラが減ってるのに、日本は立ち遅れている。生産者の責任ではないか?

●小売店側としては、見た目が悪いと売れない。消費者意識にも問題がある。実際のところ、ビニール入れて売るしかないかな、という現実がある。きれいなもの、新しいものを欲しがる日本人がいる。消費者も加害者なんだ、という気持ちをもつべき。

●既に世の中にできあがった化学物質をどうするかよりもこれから作り出そうとしているプラスチックにも焦点を当てた方がいい。国の制度が大事。

●プラスチックは、廃棄物としてきちんと処理されているのか?各自治体で異なるのもおかしい。国レベルで考えてほしい。

●日用品、食料品はなんでもプラスチックだし、せめて今自分でできることは、ペットボトルのものを買わないこと

●包括的にいろいろな角度から動かないといけない。リサイクルは持続可能にはならない。ペット新規7円、リサイクルだあと27円かかる。

●企業側としては、我々も正直便利で安価なもの(持続不可能なもの)売りたくはない。しかし、高いものは消費者が買ってくれない。環境意識を消費者からかえていかないと、企業は変わりにくい。これだけ悪いものをなんで使うの?と。シックハウス症候群のように、環境問題よりも健康問題を訴えていくのがいいのではないか。

●教育問題–>健康問題–>環境問題。結局は教育が一番大事だと思う。

●埼玉県上尾市では、全てをゴミをもやす。高温でもやせば害がないというふれこみ。これは本当?使えるえるものを燃やしている。循環型社会からはずれているのではないかと感じる。

⇒基準値以下に抑えることができる、ということだと思う。規制にひっかかっていない物質もある。
高温だと窒化物がでてくる、温室効果ガスの観点からは、co2より上に行ってしまっている。

●鎌倉の製品プラについて
今までは、PPとPEで確実に製品プラにリサイクルされていた。それがもっと対象製品が広くなった。それはなぜかと聞いたら、鎌倉では燃やしていないという。それらは川崎へ行っている。そして、固形燃料になっている。結局は燃やしている。今まで1年間で100万円の売却益がでていたのに、今は引き取ってもらうためにお金を支払っている状況になってしまった。

●スーパーで奥の棚からとる消費者(年配者も若い人も)。古いものはすべてフードロスになってしまう。その日に使うものは、賞味期限が早くてもいいのではないか。

●こういったセミナーに来るのは意識の高い人たち。意識のない人たちを呼ぶためにはどういったことをしたらいいか?自治会の組織へ入り込むとか。学術的にむずかしいことを言ってもなかなか難しいのでは。

●やはり、消費者意識が原点だと思う。→自治体を動かす、国を動かす。関心のない人をいかに動かすか

●やはり、SDGsがキーワードになっていると思う。国連が決めた条約であるし、これからの世の中はSDGsからはすれていることはしにくくなる。全てをSDGsに紐づけしてしまえばいいのではないのか。

●自分が〇〇する、と宣言するのではなく、〇〇(国や自治体のどこどこ)に提言する、動いてもらうと議論を交わすことが必要ではないか。

今回は、特に物販業者や企業の方からのプラスチックフリーついての貴重なご意見をいただけたことは、この会を催すにあたりとても意義のあるものとなったと感じております。
本当にありがとうございました。

 

 

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